もうこれ以上、許さない

「っ、そっか。
仕方ないよっ、簡単な問題じゃないんだし…
あたしなら平気だから、気にしないでっ?」
プレッシャーをかけたくなくて、そう言ったのに…

『…平気なんだ』
拗ねた声が呟かれる。

いや平気じゃないけど…
だからってどう言えばよかったのっ?
戸惑った矢先。

『俺はぜんっぜん平気じゃない!
会いたくてたまんないし、声だってめちゃくちゃ聞きたかったし、不安でどーしょうもなかったのにっ…
月奈はそんな平気だったんだっ?』

嬉しすぎる不満をぶつけられて、胸がぎゅっと締め付けられる。

「あたしだって会いたいよっ。
めちゃくちゃ会いたいに決まってんじゃん!」
これくらいなら伝えていいよね?と、あたしも気持ちをぶつけると。

『…じゃあ会お?
俺もう限界、すぐにでも会いたい』

たまらなそうな声に、いっそう胸が締めつけられる。

「じゃあ…
クリーニング、出しにくる?」

『や、見張られてるかもしんないし…
仕事終わったら、パーミットホテルに来れない?』

それは駅前にあるビジネスホテルで、風人は今日からそこに泊まるという。

「いいけど…
あたしが行っても、大丈夫なの?」

『うん。2名で予約して時間差で出入りすれば大丈夫かなって』