もうこれ以上、許さない

「だけど、妹が中学に上がって一変したの。
成績の順位が出るじゃない?
うちの妹、めちゃくちゃ頭良くてさ。
そしたらお母さん、相談相手をあっさり妹に鞍替えしたの。
そんでお父さんと2人して、妹ばっかり可愛がり始めた。

あたしに何かあっても大して心配しないくせに、妹の事は何もなくても心配してて。
親戚中に自慢して、なんでも褒めて。
褒められた妹はますます頑張って…
成績はトップになったし、家の手伝いもよくするようになった。

逆に比べられて貶されたあたしは、どんどん頑張んなくなった。
そんで頑張らない自分が悪いのに、愛される要素なんかないのにっ…
1番に愛して欲しくて。
妹を優先するお母さんに、ヤな態度取ったり。
どうせあたしなんかって、ダメな方に逃げる事しか出来なくてっ…」

思わず涙が込み上げて、声を詰まらせると。


「…うん、甘えたかったんだよな?
そんでこんな自分でも、ダメな自分でも、愛してくれるって確かめたかったんだよな?」

その言葉に…
隠れてた自分の気持ちを気付かされて、ぶわりと涙が堰を切る。


「うん、そうだ…
きっとそうっ…」
そう泣くあたしの頭を、よしよしと優しく撫でる風人くん。