もうこれ以上、許さない

これ以上学費が発生しないように、大学を辞めざるを得なかった。

お父さん、お母さん…
ほんとにダメな娘で、ごめんね。
そして風人…

ー「幼稚園の先生になりたいっていう目標が出来たから」
「それすげぇいいじゃんっ」ー
応援してくれてたのに、ごめんね。



それからというもの…

あたしがリビングに入ると。
それまで楽しげに飛び交ってた声が、ピタリと止んでしんとなる。

最初の頃は、タイミングが悪かったんだと。
バイトで疲れ果ててたあたしは、気にする余裕もなかったけど…
さすがに毎回そんな調子で、立ち去ると同時に笑い声を耳にすると。

ああそっか、って。
あたしがいたら、楽しい気分が台無しだよねって。
あたしなんかいない方がいいよねって。

心が何度も切り裂かれた。


そんな心理状態だったから…
バイトでもミスを連発して、怒られる日々。

どこにも居場所なんかなくて。
辛くて、辛くて…
ただ風人に会いたくて。
心の中で、数え切れないほどその名前を呼んだ。

風人に会いたい、会いたいよっ…
会いたくて、会いたくてたまんないよ!
ねぇあたしたち、どうしてこんな事になったのかなっ?
自業自得だとわかってても、そう問いかけずにはいられない。