もうこれ以上、許さない

『マジかっ!
え、それすげぇいいじゃんっ。
月奈ちゃん全力で子供と遊ぶし、ちゃんと安全面も気配れるし、笑顔がめちゃくちゃ最高だし!』

「なにそれ、笑顔関係なくないっ?」

『あるって!
たぶん俺ら、その笑顔にヤラれたね』

はあ!?
それどーゆう…

「はいはい」と返しながらも、胸の騒ぎが収まらない。

ああも、ほんっと思わせぶり…
相手を勘違いさせるという玉城さんの言葉が、つくづく身に染みていた。



そんな日々が続くにつれ…
電話の回数は徐々に増え、会話は段々長くなり。

ある日。
長電話のあと小腹が空いて、台所で食べ物を物色していると…


「毎日毎日、長電話ばかりして」
文句を言いにきたお父さんに捕まる。

「…毎日はしてないよ」
ていうか聞き耳立ててたんだ?

「そういう問題じゃない!
勉強もせずバイトもせず、そんな事をするために大学に行ったのかっ?」

「そうじゃないけど…」
あたしは元々、大学に行きたかったわけじゃない。


「まったく…
少しは珠和(みわ)を見習え。
あいつは高校生なのに、バイトもして家の事も手伝って、それでも成績はいつもトップだ。
お前はお姉ちゃんとして恥ずかしくないのかっ?
そんなだから公務員試験も落ちるんだ」