もうこれ以上、許さない

2日後。
その日は誉と会える日だったから…
大事な話があるといった理由で、あたしはその人を呼び出していた。

「先になんか食べる?」

「ううん、すぐ終わるから…
話だけさせて?」

誉は頷かなかったけど…
あたしは勝手に切り出した。

「ごめん、誉。
セフレをやめさせてくださいっ」

そう、風人を大事にするためには…
まずはこの関係を切らなきゃいけないと思った。

だけど、誉は黙ったままで…
下げてた頭を、ゆっくり上げて(うかが)うと。

片手で顔を覆ってた誉は、こっちをチラリと視界に入れて…
大きく息を吐き出した。

「理由は?
俺が納得出来る理由?」

「たぶん…
その、好きな人が出来たの」

「……そっか。
いつも店に来てる、あいつ?」

「なんでわかるのっ?」
そんなバレバレだった!?

「わかるよ…
ずっと月奈を見てきたから」
切なげな目で見つめる誉。

整った顔でのそれは、ゾクリとするほど色気を帯びてて…
思わずドキリとしてしまう。


そうだね…
身代わりなのに、誉はいつもあたしを心配してくれた。
第一優先してくれた。
ほんとに大事にしてくれた。

なのに…
「…ごめんね、あたしの都合で」