もうこれ以上、許さない

すると風人は、ぶはっと吹き出して。
「月奈ちゃんサイコー!」と、あの頃みたく幸せそうに笑った。


そんな楽しい時間は、とうとう終わりを迎え…

「ありがと、月奈ちゃん。
俺今日すげぇ嬉しかったし、めちゃくちゃ楽しかった」

うん、あたしも…
帰りたくないくらい。

その気持ちを飲み込んで。
送ってもらったお礼を告げて、車から降りようとしたら…

「あと1分だけちょーだい!」と引き止められる。
そして…

「好きだよ月奈ちゃん、すげぇ好き」
愛しそうに、切なそうに、甘い声で囁かれ。

また胸が、ぎゅううと締め付けられた矢先。

「たぶん今日、思い返して寝れないくらい好きだし。
それでも明日の仕事は、10倍頑張れるくらい大好きだし。
ほんとはこのまま連れて帰りたいくらい、好きで好きでたまんないし。
月奈ちゃんといると、心臓がぶっ壊れそうなくらいめちゃくちゃ」

「ちょっと待って!」
思わず風人の言葉を遮った。

「もしかしてそれ、1分間続けるつもり?」

「そーだよ、邪魔しないで聞いて?」

「だったら無理っ!」
そんなの恥ずかしいし胸がもたないっ。

「とにかくっ、もう十分わかったし…
じゃあ気を付けて!」
と、逃げるようにその場を後にした。