もうこれ以上、許さない

「っ、そりゃあっ…
気持ちに応えられない分、他は犠牲にしてほしくないから」

「…するし。
1%でも可能性があれば、なんだって犠牲にしてやる」
今度は拗ねた顔で、そう呟かれ…

ああもっ、胸がどうにかなりそう!

「だから口だけ!
しかも重いし1%の可能性もないからっ」

「ひどっ!
俺のガラスのハート粉々だしっ…
責任取ってよ」

「そーゆうとこ!
むしろ鉄メンタルだしっ」

「そりゃあ、月奈ちゃんを思う気持ちは鋼の強さだから」

「っ、じゃあダイヤモンドには勝てないね」

「勝てるしっ。
むしろダイヤモンドは鉄には勝てないねー。
しかも鉄は叩かれるほど強くなるから、こーやって月奈ちゃんに叩かれまくって、誰にも負けない男になってやる」

「も〜おっ、ああ言えばこう言う」

「月奈ちゃんだって…
けど、こーゆうの楽しくないっ?」

うん、楽しい。
風人といると、ほんとに楽しい。

なのに、ずっとそばにはいられなくて…
だったら逆に切ないだけだよ。

「…別に」

「うわ、さっそく叩くし」

その返しに、思わずクスリとすると。

「あ、笑った。
やっぱ楽しんじゃん」

うっ、何も言い返せない…
とそこで、タイミングよく「お待たせしました〜」と料理が運ばれる。