もうこれ以上、許さない

それから、次の日曜。

仕事を終えて店から出ると…
スーパーの入口で、小さな男の子をあやしてる風人が目に入る。

その子は泣いていて、どうやら転んだようだった。
そしてその年頃から、ふと空人くんを思い出す。

空人くんが小学生になってからは…
あたしと遊ぶより、学校の友達と遊ぶのに夢中になってたし。
その頃は風人との時間を玉城さんに取られまくって、こっちも遊べなくなってたから。
あたしの事なんてぜんぜん覚えてなかったけど…

元気にしてるかな?
今はもう、6年生くらいかな?
うわ、そんなにおっきくなったのか…

時間の流れの無常さと、幼稚園の先生になりたいという置き忘れた夢に。
風人同様、なんでこうなったんだろうと…
虚しくて、やるせなくなる。


そこでふいに、バチっと風人と目が合った。

思わずドキッとすると、ニコっと手を振られ…
それだけで胸がキュンとする。


さらに風人は、その男の子にも手を振るよう促して…
その子もバイバイしてきたから、あたしも笑顔でそれを返した。

すると、なにやら2人で盛り上がって…
笑顔になった男の子の頭を、ワシャワシャと優しい笑顔で撫でる風人。