もうこれ以上、許さない

そんな時。
この前お預かりしたお布団が、ようやく仕上がって届けられる。

さっそく、集配カートに入れられたそれらを片付けようとしたら…

「どこ置いたらい?」
いつもより遅くやって来た風人に、そう割り込まれる。

「いいよっ、あたしの仕事なんだから」
くるりと奪うようにして、重い綿敷布団を持ち上げると。

「わっ…」
下の方がカートに引っかかって、よろけてしまう。

その瞬間、風人に背中から抱きとめられて…

心臓が激しく揺さぶられる。


クーラーで冷たくなってた腕が、風人の手の熱にジュッと溶かされて…
薄いTシャツの背中は、風人の体温にボッと燃やされたようになって…

ああダメだ。
この温もりを味わったら、もう…

ぶわりと、風人を求める気持ちがあふれ出して…
身体が火照る。


「ほら〜、俺がいる時は俺使って?」
固まるあたしから、ひょいと布団を取って。

「どこっ?この辺?」
勝手に手伝う風人。

「…その棚の、一番下」
どうしよう、意識して風人が見れない…


ぎこちなくお礼をいって、受付を始めると。

「…もしかして、触った事怒ってる?」
そう勘違いされて。

気持ちを誤魔化すために、乗っかる事にした。