もうこれ以上、許さない

「さっすがマスター。
…ちょっとね、最近店に無言電話が多くてさ」

「うっわ大変だな…
会社に相談してみた?」

「まだだけど…
この先も続くようなら、相談してみる」

と応えながらも、あんまりする気にはなれずにいた。
だって、それがほんとに妹さんの仕業なら…
あたしの問題だから、会社に迷惑をかけたくない。
それに、妹さんの気が収まらない限り、他の嫌がらせに変わるだけだから。

どこか煮え切らないあたしから、複雑な心境を悟ったかのように…

「よっしゃ!
じゃあ次は俺オリジナル、元気が出るカクテル、作ったる」
軽快なノリで、そんな事を言い出すマスター。

「何気に韻踏んでるし」

「おっ、気づいた?
バーテンラッパー目指そっかな」
と、そこからラップ調で…

「負けんな」とか「俺がついてる」とか、励ましの言葉がこぼされる。

あたしはそれに笑わされて、さっそく元気が出てきてた。


そして、出されたオリジナルカクテルを口にすると。

「んっ!おいしっ…
これめちゃくちゃあたし好みなんだけどっ」

「だろ〜?」

さっぱりして柚子風味たっぷりのそれに、ますます元気が出てくる。


さらに極め付けは…