もうこれ以上、許さない

「…でもなんか、手伝いたい」
バツが悪そうに呟く風人。

「だからスタッフじゃないんだし」

「けどこの前は助かったって喜んでくれたじゃん」

うっ、あのお布団の時か…
「そーだけど…」

そこでまた誉からもっともな指摘をくらう。

「俺、いつまで待ってればい?」

「っ、ごめん誉!
じゃあ先に、預かり品の受付するねっ?」
すぐに取り掛かりながらも…

身の置き場がない様子で立ち尽くす風人が、視界に入る。

ああも仕方ないな!
あたしはわざと、色んな種類のタグが入ったケースを、風人の側に落とした。

「ああっ!
ごめん菊川さん、拾ってもらえるっ?」

「…うん、任してっ」

「あ、ちゃんと種類ごとに分けてね」
けっこう大変だと思うけど…


その間に、なんとか誉の受付とお渡しを終わらせると。

「あ、そうだ」
誉が風人に話しかける。

「新じゃがありがとう。
君のおかげで、月奈の肉じゃがにありつけたから」

途端、風人は目を大きくして。
傷付いた顔を覗かせた。

うわ、余計な情報を…
心の中で頭を抱えるあたしをよそに。

「じゃあ月奈、夜電話するから。
何時がいいかLINEしといて」
そう言い残して帰っていった誉。