もうこれ以上、許さない

そして次の日。
例のごとく、風人の受付をしていたら…

出入り口が開いて。
「いらっしゃいませ〜」と顔を向けたあたしは、思わず固まる。

と同時に、振り向いた風人も「あ…」と声を発した。


「…誉っ、どうしたの?」

「どうしたって…
普通にクリーニング頼みに来たんだけど」

「でも誉は法人契約してるとこがあるじゃん」
そう、初めてあたしに頼んだ時みたいな状況にならないように、あのあとからそうしてた。

「うんでも個人的な物は、これから月奈に頼もうかなって」

「はっ?
あたし取りに行けないよ?
忙しいのにわざわざ自分で持って来る気っ?」
法人契約なら集配してくれるのに…

「うん。
月奈に会いたいから」

その不意打ちに、不覚にも胸を掴まれて。
とっさに視線を逸らしてしまう。

とそこで、風人の洗濯物が目に入り…
放ったらかしの状態にハッとする。

「わかった、ちょっと待ってて」
とりあえずそう返事して。
「ごめんね菊川さん」
すぐに受付作業に戻ろうとすると。

「や、先にやったげて?」
またしても譲る風人。

「ううん、今日はいいよ」

「だーめっ。この前はそうしたじゃん」
と、洗濯物が奪われる。