「この手は何?」
「私は、臆病なんかじゃありません!」
雛子は恐ろしい程の膂力で、九音の足首を握り締めた。
ミシミシと、九音の足が軋みを上げる。
だが、九音は表情一つ変えずにそんな雛子を見下ろしていた。
「あら、違って?お前の様に何でもかんでも怖れて、いつも疑心暗鬼、前に進もうとしない屑を臆病者というのよ」
「違いますっ!違う違う違う違う違う……っ!!私は臆病者なんかじゃない!」
九音の体を支えに立ち上がり、彼女に縋るようにして叫んだ。
「私は何も怖れてません!」
「ムキになるな。自分自身すら怖れているお前が言っても、説得力無いのよ」
九音はそう言って、体に寄り添った雛子を軽く突き飛ばした。
「染み付いた感覚が……人を殺しかけた感覚が、消えないんでしょう?」
「そ、それはっ…」
雛子ははっと息を飲んで、それから顔を歪めて歯を噛み締めた。
九音は口の端を吊り上げて笑う。
「友人を殺しかけた、その事が今だに怖いのよね」
「ち、違う…違うんです。あれは、違のっ!あの時は何が何だか分からなくなって…」
雛子は頭を抱えて疼くまってしまった。
そうして「違う」と何度もそう叫ぶ。
「私は、臆病なんかじゃありません!」
雛子は恐ろしい程の膂力で、九音の足首を握り締めた。
ミシミシと、九音の足が軋みを上げる。
だが、九音は表情一つ変えずにそんな雛子を見下ろしていた。
「あら、違って?お前の様に何でもかんでも怖れて、いつも疑心暗鬼、前に進もうとしない屑を臆病者というのよ」
「違いますっ!違う違う違う違う違う……っ!!私は臆病者なんかじゃない!」
九音の体を支えに立ち上がり、彼女に縋るようにして叫んだ。
「私は何も怖れてません!」
「ムキになるな。自分自身すら怖れているお前が言っても、説得力無いのよ」
九音はそう言って、体に寄り添った雛子を軽く突き飛ばした。
「染み付いた感覚が……人を殺しかけた感覚が、消えないんでしょう?」
「そ、それはっ…」
雛子ははっと息を飲んで、それから顔を歪めて歯を噛み締めた。
九音は口の端を吊り上げて笑う。
「友人を殺しかけた、その事が今だに怖いのよね」
「ち、違う…違うんです。あれは、違のっ!あの時は何が何だか分からなくなって…」
雛子は頭を抱えて疼くまってしまった。
そうして「違う」と何度もそう叫ぶ。


