呪イノ少女、鬼ノ少女

九音は片膝を立て、そこに頬をついた。


「こうして二人になるのも、久しいわね」

「えぇ」

「昔はお姉ちゃんなんて慕ってくれたのに、ねぇ?」


九音は挑発するように言ったが、やはり雛子は何の反応もしない。
ただ、表情も感情も消し去って、じっと控えている。

そんな雛子に興を削がれたのか、意地の悪い笑みを消した。


「ところでお前、澪と争っていたわね」

「争っていたわけでは…。ただ、私事に澪さんを巻き込みたく無かっただけです」


急に食いついて来た雛子に、九音は愉快そうに喉を鳴らした。


「くっくっくっ…巻き込みたくないですって?また醜い事を言うのねぇ」

「……何が、ですか?」


ずっと砂利を見詰めていた視線を上げ、殺意に近い憎悪を込めて九音に向ける。


その殺意を華麗にかわし、九音は冷ややかな笑みを浮かべた。


「言葉通りの意味以外に何かあって?澪を案じる振りは止しなさい。そんな事、誤魔化しもならないわ。」