呪イノ少女、鬼ノ少女

まるで酒に酔ったように、世界が揺らぐ。


「み…澪さん!」

「うぅ…っ気持ち悪…」


雛子を放してはいけないと思うのに、腕は勝手に不快を訴える胸を押さえる。


けど、いや…これは不快なだけの気分ではない。


確かに嘔吐感はあるが、同時に酷く気分が昂揚している。


「何で……突然こんな…っ」

「み…澪さん?澪さん!!」


一体、何が。

澪は口元を押さえたまま、膝から力が抜けてその場に崩れ落ちた。

世界が揺れて、平衡感覚が狂っているのだろう。


「ふぁ…な、なにこ…ぇ」


何だか、呂律まで回らなくなってきた。

酒なんて飲んだことは無いが、きっと酔うとはこのような感覚なのだろうか。


などと、夢見心地な気分の中で澪はぼーっと考えた。


「え、何で酔って…?澪さん、どうしたんですか……っ!?」


何が起こっているのか分からないのは雛子も同じだった。


雛子が酔って倒れた澪にどれだけ呼び掛けても、まともな返事が変えって来ない。


「澪さん、澪さっ……わっ!」

「邪魔よ」


いきなり首根っこを掴まれて、雛子は短い悲鳴を上げた。