呪イノ少女、鬼ノ少女

開かないと言われても、困るのは澪の方だ。

用があるのは澪なのだから。


「早くなさいな」


怒られた。


この九音、どうやらかなり性格に問題有りのようだ。

自由というか、我が儘というか、その上同性の澪に言い寄って来るのだから開いた口が塞がらない。

しかも思い通りにならないと、この通りすぐに不機嫌になる。

ダイナマイトを巻き付けたような性格の持ち主らしい。

ちょっとの事ですぐに爆発する。


とはいえ、機嫌を損ねては身の危険が増えるばかりだ。

今は九音の機嫌を取っておく方が得策だろう。


「あ、ホントに壊れてる。どうしよう」

「なら、裏に回ればいいだけよ。大丈夫、裏は開いてるから」


九音はよく分からないことを言い出して、また一人でさっさと行ってしまう。


ひとまずは、と澪は溜息を吐いた。

自分を残して帰ってしまった雛子が恨めしい。


「何でこんな目に…」


せっかくの父の実家訪問が九音のせいで台無しだった。