ずっと嫌いだった。
目の前に、この世界に、自分の記憶に存在するのも嫌な位に嫌いだ。
嫌い嫌い大嫌い。
「ほんっと嫌い」
「そう」
四音は、頬に掌を添えて眉根を寄せる。
「自分でも意外なくらい残念だわ。それに、驚いてる。茜は私の事が大好きなんだって思っていたもの」
「冗談でしょ!?二十年前私のこと殺そうとしておいて、よくそんな事が言えるわね」
「あら、それはそうだけど。でも私は茜の事が好きなのよ?」
自分でも、よく生き残れたと思う。
あの二十年前の夜。
まだ退魔師として未熟だった茜には、鬼に堕ちた四音が相手というのは荷が重すぎた。
生き残れたのは、奇跡的な幸運を味方に出来たからだ。
「それにあれは仕方なかったのよ」
「ちっ。また言い訳。あのさ、すっごくムカつくから喋んなくていいわよ四音ちゃん」
「そちらこそ、その呼び方は止めなさい。…酷く、癪に障る」
ギロリと黄金の瞳を向けた瞬間、四音が駆け出した。
「流石親子。気の短いさは九音ちゃんとそっくりよ」
爪を伸ばして襲い来る四音に、茜も応戦する。
右左と凄まじい速度の攻撃は、人間だった頃のひ弱な四音からは創造も出来ない。
肉体も、精神も、より他の生命を奪い喰らうことに特化していく。
それが鬼に堕ちるということだ。
「っと、ちょっと強くなったからって、生意気なのよ」
腕を取って、力任せに投げ飛ばす。
確かに、四音は強い。
だが、茜にも四音が封じられていた間の二十年の積み重ねがある。
一流の鬼祓として、名を轟かせる実力がある。
目の前に、この世界に、自分の記憶に存在するのも嫌な位に嫌いだ。
嫌い嫌い大嫌い。
「ほんっと嫌い」
「そう」
四音は、頬に掌を添えて眉根を寄せる。
「自分でも意外なくらい残念だわ。それに、驚いてる。茜は私の事が大好きなんだって思っていたもの」
「冗談でしょ!?二十年前私のこと殺そうとしておいて、よくそんな事が言えるわね」
「あら、それはそうだけど。でも私は茜の事が好きなのよ?」
自分でも、よく生き残れたと思う。
あの二十年前の夜。
まだ退魔師として未熟だった茜には、鬼に堕ちた四音が相手というのは荷が重すぎた。
生き残れたのは、奇跡的な幸運を味方に出来たからだ。
「それにあれは仕方なかったのよ」
「ちっ。また言い訳。あのさ、すっごくムカつくから喋んなくていいわよ四音ちゃん」
「そちらこそ、その呼び方は止めなさい。…酷く、癪に障る」
ギロリと黄金の瞳を向けた瞬間、四音が駆け出した。
「流石親子。気の短いさは九音ちゃんとそっくりよ」
爪を伸ばして襲い来る四音に、茜も応戦する。
右左と凄まじい速度の攻撃は、人間だった頃のひ弱な四音からは創造も出来ない。
肉体も、精神も、より他の生命を奪い喰らうことに特化していく。
それが鬼に堕ちるということだ。
「っと、ちょっと強くなったからって、生意気なのよ」
腕を取って、力任せに投げ飛ばす。
確かに、四音は強い。
だが、茜にも四音が封じられていた間の二十年の積み重ねがある。
一流の鬼祓として、名を轟かせる実力がある。


