「っ、の!!」
「おっと」
隙を突いた茜の頭突きを避け、四音はふわりと後ろに飛んだ。
ようやく開放された茜は、骨が軋むほど強く掴まれたせいで紫色に変色した腕を押さえて低く唸る。
「誰が、何で、悔しいんだってーの」
大きく肩で息をしながら、茜はそれでも尚四音を睨む。
「はっ!パーフェクトな私が?何をやらせてもダメダメな四音ちゃん如きに?悔しいって?笑わせんな」
「笑わせてなんかいないわ。なら、どうしてそこまで私に憎悪を剥き出しにするのかしら?」
分からないと四音は首を傾げ、背後の女鬼に「分かる?」と視線を送る。
「ちょっと…」
思わず、ずっこけそうになる。
茜と四音の因縁など一つしかない。
九音も雛子も、珠祭も母親が何だのも、まったくもって関係ない。
「あんたどんな脳ミソしてんのよ」
本当に、コイツは分かっていないのだろうか?
茜がなぜこれほどまでに四音を憎悪するのか、本心から分からないとでも言うのだろうか?
「…あんたってさ、本当昔から私をイライラさせるのだけは得意よね」
「あら?茜の気が短いだけではなくて?」
「それ、そういうとこ。イライラするのよ。いつだって、私を下にしか見ていない態度。皮肉でも嫌味でもなく、素で人を馬鹿にする性格。自分の非を認めないで、いつも誰かのせいにする弱さ」
思い返すだけでも、反吐が出そうだ。
「ああ、あんたに言ってなかった事あったのよ」
腕を上げ、人差し指を伸ばし、四音の顔のど真ん中に突きつける。
そして、はっきりとにこやかに告げる。
二十年前の彼女に対して一度も言えなかった言葉を。
「私はねー、あんたが嫌いなのよ四音ちゃん」
「おっと」
隙を突いた茜の頭突きを避け、四音はふわりと後ろに飛んだ。
ようやく開放された茜は、骨が軋むほど強く掴まれたせいで紫色に変色した腕を押さえて低く唸る。
「誰が、何で、悔しいんだってーの」
大きく肩で息をしながら、茜はそれでも尚四音を睨む。
「はっ!パーフェクトな私が?何をやらせてもダメダメな四音ちゃん如きに?悔しいって?笑わせんな」
「笑わせてなんかいないわ。なら、どうしてそこまで私に憎悪を剥き出しにするのかしら?」
分からないと四音は首を傾げ、背後の女鬼に「分かる?」と視線を送る。
「ちょっと…」
思わず、ずっこけそうになる。
茜と四音の因縁など一つしかない。
九音も雛子も、珠祭も母親が何だのも、まったくもって関係ない。
「あんたどんな脳ミソしてんのよ」
本当に、コイツは分かっていないのだろうか?
茜がなぜこれほどまでに四音を憎悪するのか、本心から分からないとでも言うのだろうか?
「…あんたってさ、本当昔から私をイライラさせるのだけは得意よね」
「あら?茜の気が短いだけではなくて?」
「それ、そういうとこ。イライラするのよ。いつだって、私を下にしか見ていない態度。皮肉でも嫌味でもなく、素で人を馬鹿にする性格。自分の非を認めないで、いつも誰かのせいにする弱さ」
思い返すだけでも、反吐が出そうだ。
「ああ、あんたに言ってなかった事あったのよ」
腕を上げ、人差し指を伸ばし、四音の顔のど真ん中に突きつける。
そして、はっきりとにこやかに告げる。
二十年前の彼女に対して一度も言えなかった言葉を。
「私はねー、あんたが嫌いなのよ四音ちゃん」


