「貴様が突き落とすのは、二度とは這い上がれぬ奈落の底だぞ」
「ご心配ありがとう…けどね」
茜が駆け出す。
瞬く間に、両者の間合がゼロになる。
「あんまり私の娘を甘く見ないでよ」
「ぐっ‼」
茜の地面すれすれから打ち上げられた掌底が鬼の鳩尾に突き刺さった。
僅かな呻きをあげた鬼の身体が浮き上がる。
「あとさ、あんま私の事もなめないでよねー四音ちゃん」
ぎりっ…
鬼の懐で肉と骨の軋む音が上がる。
「そう…簡単にうち倒せるとは思ってはいない」
「…しぶといな」
鬼は、茜の全霊の力を篭めた掌を寸前で受け止めいた。
小さく舌打ちをして、茜は鬼の手を振り解き、距離を取る。
「貴様こそ、我らを見誤るなよ。堕ちたとはいえ、珠祭は九曜の主だぞ」
「見誤らないっての。あんたらの目の鬱陶しさはよく知ってる」
忌々しさをあらわにして、前髪から滴る雫を顔を振って払う。
「けど、よく知ってる分弱いトコも理解してるわよ」
「ほう。見せてもらおうか」
「存分に御覧なさいな!」
茜が再度地を蹴った。
ぬかるんだ泥が巻き上げられるほどの速度で駆け出し、瞬きする間も無く鬼の懐に飛び込む。
「早い…が、視えているぞ」
大気の破裂音が聞こえる程の速度の拳を、鬼は首を少し動かしただけで避けてみせる。
だが、茜とてそれは折り込み済み。
鬼も止まるとは思っておらず、再度眼に力を篭める。
「これならどうよ!」
「ご心配ありがとう…けどね」
茜が駆け出す。
瞬く間に、両者の間合がゼロになる。
「あんまり私の娘を甘く見ないでよ」
「ぐっ‼」
茜の地面すれすれから打ち上げられた掌底が鬼の鳩尾に突き刺さった。
僅かな呻きをあげた鬼の身体が浮き上がる。
「あとさ、あんま私の事もなめないでよねー四音ちゃん」
ぎりっ…
鬼の懐で肉と骨の軋む音が上がる。
「そう…簡単にうち倒せるとは思ってはいない」
「…しぶといな」
鬼は、茜の全霊の力を篭めた掌を寸前で受け止めいた。
小さく舌打ちをして、茜は鬼の手を振り解き、距離を取る。
「貴様こそ、我らを見誤るなよ。堕ちたとはいえ、珠祭は九曜の主だぞ」
「見誤らないっての。あんたらの目の鬱陶しさはよく知ってる」
忌々しさをあらわにして、前髪から滴る雫を顔を振って払う。
「けど、よく知ってる分弱いトコも理解してるわよ」
「ほう。見せてもらおうか」
「存分に御覧なさいな!」
茜が再度地を蹴った。
ぬかるんだ泥が巻き上げられるほどの速度で駆け出し、瞬きする間も無く鬼の懐に飛び込む。
「早い…が、視えているぞ」
大気の破裂音が聞こえる程の速度の拳を、鬼は首を少し動かしただけで避けてみせる。
だが、茜とてそれは折り込み済み。
鬼も止まるとは思っておらず、再度眼に力を篭める。
「これならどうよ!」


