「故に、徹底的に追い詰めてやろう」
殺那、爪が閃く。
意識の混濁した九音では、見えてはいても反応が追い付かない。
「ぐっ…!」
間一髪で左腕を盾にして、鋭い突きを受け止めた。
鮮血が舞う。
剛力を受け止めた左腕は、半ばまで貫かれ、肉が弾け骨が砕ける。
もはや、左腕は使い物にならない。
だが、致命傷を避けただけで十分過ぎてお釣りが来る。
「私だって、やられてばかりではないわ!」
九音は鬼の動きが止まった一瞬に、力任せに右腕を薙ぎ払った。
鬼はそれに反応して後ろに下がる。
ギリギリで、九音の右腕は標的を失い空を切った。
……かに思えた瞬間だった。
「ち…ぃ!」
鬼の喉元から、横一文字に鮮血が舞った。
流石の鬼も喉を裂かれては、その動きが止まる。
「ぐっ……幾ら『視』ていても、今のは避けられないか」
初めて顔を歪めた鬼に対し、九音はニヤリと笑い、右手に握ったものをちらつかせた。
「この分だけ避けきれなかったわね」
「暗器とは、な」
それは、九音の人差し指程の長さの小さな刃物だった。
九音はそれを手に隠し、タイミングを見計らって指先に挟むようして刃を伸ばしたのだ。
当然、その分だけ射程は伸びる。
幾ら『視』ていようと、九音の指先にまで意識が向いていなければ気付けない代物だ。
殺那、爪が閃く。
意識の混濁した九音では、見えてはいても反応が追い付かない。
「ぐっ…!」
間一髪で左腕を盾にして、鋭い突きを受け止めた。
鮮血が舞う。
剛力を受け止めた左腕は、半ばまで貫かれ、肉が弾け骨が砕ける。
もはや、左腕は使い物にならない。
だが、致命傷を避けただけで十分過ぎてお釣りが来る。
「私だって、やられてばかりではないわ!」
九音は鬼の動きが止まった一瞬に、力任せに右腕を薙ぎ払った。
鬼はそれに反応して後ろに下がる。
ギリギリで、九音の右腕は標的を失い空を切った。
……かに思えた瞬間だった。
「ち…ぃ!」
鬼の喉元から、横一文字に鮮血が舞った。
流石の鬼も喉を裂かれては、その動きが止まる。
「ぐっ……幾ら『視』ていても、今のは避けられないか」
初めて顔を歪めた鬼に対し、九音はニヤリと笑い、右手に握ったものをちらつかせた。
「この分だけ避けきれなかったわね」
「暗器とは、な」
それは、九音の人差し指程の長さの小さな刃物だった。
九音はそれを手に隠し、タイミングを見計らって指先に挟むようして刃を伸ばしたのだ。
当然、その分だけ射程は伸びる。
幾ら『視』ていようと、九音の指先にまで意識が向いていなければ気付けない代物だ。


