童子切安綱・鬼打は、その最たるものと言えるだろう。
酒呑の鬼の首を斬り落としたと謂われ、天下の五名剣にも数えられる童子切安綱。
かつて、その刀に心を奪われた刀工がいた。
自分も、酒呑童子のような悪鬼を討ち滅ぼす事の出来る刀を打ちたい。
いや、打てるはずだ。
何よりも自身の鍛冶の力量に自信を持っていた彼は、一念発起し鎚を手にした。
童子切安綱は、かつて一目だけ拝んだ事がある。
彼は、記憶を頼りに童子切を打たんと鎚を振るい始めた。
だが、彼は失念していた。
打つべきは安綱だという事を。
童子切は刀工の本分を越えている。
一介の刀工に、鬼を切るという事を形にするのは、無謀が過ぎるのだ。
しかし、その十年後。
彼は、恐るべき執念と鬼を許さぬという絶対の正義感を頼りに、童子切安綱と寸分違わぬ刀を打ち上げてしまう。
本質が、全く別物という事に気付かぬまま。
打ち上がった刀は、悪鬼を許さぬという思いが強すぎたのである。
故に、使い手を操り、鬼が生まれる元凶たる人間をも斬り殺してしまう妖刀となってしまった。
だが、そんな事は関係なしに、彼の刀は世間の評判を呼んだ。
噂を聞き付けた朝廷は、その刀を召し上げ、当時の鬼祓の長に授けた。
そして、そこで最悪の事態を引き起こしてしまうのである。
酒呑の鬼の首を斬り落としたと謂われ、天下の五名剣にも数えられる童子切安綱。
かつて、その刀に心を奪われた刀工がいた。
自分も、酒呑童子のような悪鬼を討ち滅ぼす事の出来る刀を打ちたい。
いや、打てるはずだ。
何よりも自身の鍛冶の力量に自信を持っていた彼は、一念発起し鎚を手にした。
童子切安綱は、かつて一目だけ拝んだ事がある。
彼は、記憶を頼りに童子切を打たんと鎚を振るい始めた。
だが、彼は失念していた。
打つべきは安綱だという事を。
童子切は刀工の本分を越えている。
一介の刀工に、鬼を切るという事を形にするのは、無謀が過ぎるのだ。
しかし、その十年後。
彼は、恐るべき執念と鬼を許さぬという絶対の正義感を頼りに、童子切安綱と寸分違わぬ刀を打ち上げてしまう。
本質が、全く別物という事に気付かぬまま。
打ち上がった刀は、悪鬼を許さぬという思いが強すぎたのである。
故に、使い手を操り、鬼が生まれる元凶たる人間をも斬り殺してしまう妖刀となってしまった。
だが、そんな事は関係なしに、彼の刀は世間の評判を呼んだ。
噂を聞き付けた朝廷は、その刀を召し上げ、当時の鬼祓の長に授けた。
そして、そこで最悪の事態を引き起こしてしまうのである。


