呪イノ少女、鬼ノ少女

また新しい単語に、澪は首を捻る。


「おにばらい?」

「あ、そっか大和、言ってなかったんだ…」


しまった、と罰が悪そうに顔を歪めた。


「…まぁ、もういいでしょう。澪さんも、色々と知ってしまったんですし」


諦めたように言ってから、少しだけ雛子は表情を暗くした。

昨日の九音との事を思い出したのだろう。


「鬼祓っていうのは、鬼退治を専門にする退魔師のことです。退魔師は分かります?小説とか漫画にも出てくると思うんですけど」

「知ってるよ。安部ナントカでしょ?」


昔見た映画を思い出す。

途中で眠ってしまって内容は、あまり良く覚えていないのだが。


「それは陰陽師です。ま、イメージとしては間違ってないですけど。退魔師は、あくまで悪霊退治しかしません。で、退魔師にもカテゴリーがあって、その中でも鬼祓は対鬼専門のエリート。鬼を切る事に特化した術師集団なんです」

「じゃあ、大和くんは」


苗字で分かる。

鬼を切るなんて物騒な名前だと思ったが、なるほど本当にそのままだったらしい。

身の丈程の刀を振り回していた姿と、澪の前で照れまくっていた姿のギャップに思わず吹き出してしまいそうになる。


「ええ、鬼祓です。その中でも、鬼切といえば知らない人はいない位の名家なんですよ。まだ新米扱いですけど」