1年D組‥中等部で知っている人が何人かいるみたいだわ‥
でも、友達ではないしね‥

「千歌夏様‥私も1年D組みたいです。」

隣にいたタロくんが私に笑いかけた。

「よかった‥タロくんがいて心強いわ‥」

私に話しかけてくれる友達なんていなかったから‥タロくんがいてくれてお話ができるって楽しい‥。

タロくんを笑いながら見上げると‥
タロくんの周りには人だかりができていた。
皆‥タロくんを見上げている。
皆の表情からわかる‥好意。
きゃあきゃあと黄色い女子達の声‥

「‥タロくん」

「何ですか‥千歌夏様‥?」

タロくんは、周りを気にする様子もなくいつも通りだ。

“只今より、星蘭学園高等部入学の式が始まりますので聖堂にお集まり下さい"

「千歌夏様‥行きましょう‥」

「うん‥」

何だろ‥この感覚‥