誰もいない旧校舎の方まで行って、啓斗くんは手をはなした。 「啓斗くん、さっきのは一体········」 「ああ、さっきの?少し、挑発してみただけ」 いたずらっ子のような目でこちらを見る啓斗くん。 そんな表情もできるんだ、と驚いた。 「まあ、あれだけやっとけば、十分だし。かなり効果あったんじゃない?」 後ろに手を組んで悪びれもせずに言う。 以外と啓斗くんは、小悪魔だと思った。 しかし、かなりの効果とは何だろうか? はて··········?