いつも呼ばれている名前。
高校で呼ばれたのなんて初めてで、顔を上げられない。
ねぇ、なんで……?
秘密じゃないの?
奏太はそのまま近づいてきて、私の隣に立つ。
「………君がダンナさま?」
多賀くんが私の右手を握ってきた。
「俺、立候補してもいいかな?
麻衣ちゃんの彼女に」
なっ!そんなの奏太にわざわざ言わなくても…っ!
てか奏太は私のダンナじゃないよ!
奏太はけげんそうに眉をひそめて反対の左手を握る。
えっ、なにこの状況……。
「手、はなせ」
奏太がにらむと、
「そっちがはなしなよ」
多賀くんもにらむ。
間に挟まれてる私なに…?

