言えないけどな。
お前もなぜか知っている白城麻衣と幼なじみで一緒に住んでるって。
「じゃ、俺バスケの練習行ってくっから。じゃなー」
悠介のいなくなった屋上は静かだ。
俺もさっさと食べて教室に戻ろう。
「久しぶりに来たなー」
家からは少し遠い大型スーパー。
学校の人もあまり来ないということで、結局麻衣と一緒にやってきた。
「私、ポテサラ作ってみたいな」
と麻衣が言ったため、急きょサラダはポテサラに変更。
「なんだかんだで奏太とお出かけなんて、あんましなくなったよね」
「そうだな」
朝にポニーテールだった麻衣の髪はお団子になっていて、うなじが見えるたびにドキッとしてしまう。
なんか俺、最近重症かもしれない。
こんなのが2週間続くのか…。
「ああっ、見て!これ新作スイーツじゃない!?」
ちゃっかりカゴの中にシュークリームを入れる犯人。
「……ひとつだけな」
なつかしい。小学生のころに2人でおつかいに行って、帰りにひとつお菓子を買っていた思い出。
「……奏太は2人目のお母さんみたいだよね」
前を歩きながら麻衣が言う。
「…お母さん?」
「そう。私、奏太がいなかったらやっていけないもん」
悲しいような嬉しいような…。
麻衣にとって俺がなくてはならない存在なら嬉しいけど、お母さん…か。

