私は彼とあくまでも友達になりたい

私は、菜穂ちゃんや蓮美ちゃんは、綱引きに出るからと別れて、私は校舎内のトイレに行っていた。
外のトイレにみんな行っているからか空いていた。

さあて、応援するために私も下へおりますか。

そう思い、トイレを出ようとして、私はギョッとする。

そこには福井くんと彰人くんがいたからだ。
私は慌てて隠れる。多分気づかれてはいないだろう。

「…今日のリレーお前も出るんだろ?しかも、アンカー。なぁ、俺と勝負しろよ。」

福井くんはそう言った。

「…なんで?」

彰人くんは眠たそうに呟いた。

「おまえ、西窪と付き合ってるんだろ?
で、この間俺の目を見て笑ったのは挑発と受け取った。
俺も、西窪のことがたまらなく好きだ。

別に、お前が彼氏なのがダメなんじゃない。
ただ、俺が彼氏になりたいだけだ。」

「つまりは…?
お前の話長すぎてうっとうしいんだけど?」

彰人くんはまたもや、眠たそうな声で、でも目には鋭い光を宿して言った。