真っ青な空に羊みたいに丸く白い雲がぽわぽわと浮かんでいる。
初夏の一歩手前、きっと一年で一番過ごしやすい季節。
底抜けに能天気で穏やかなある日のこと。
放課後の体育館裏に呼び出されたオレ。
恥ずかしそうに真っ赤な顔で俯く彼女……
これは……
このシチュエーションは……
あれでしょ?
あれしかないっしょ?
オレ……日下部健二(クサカベケンジ)。
13歳、中2。
只今告白タイムの真っ只中におります。
さっきから目の前で俯いてモジモジしている女の子は隣のクラスのミヤビちゃん。
雅(ミヤビ)……なんて名前がまさにピッタリな子。
今時珍しい清楚なイメージの彼女。
前から可愛いなぁって思ってたんだよなぁ……。
オレの返事はもう決まってる。
さぁ……後はキミが告るだけ……。
緩みそうになる口元に力を入れて、ポーカーフェイスを気取った。
ついにやってきたんだ、オレの春が。
最近のオレは色んな意味でついてなかった。
だけど、とうとうオレにもスポットライトを浴びる日がやって来たのだ。
そう。
……オレは元々主人公であるべき人間なのだ。
初夏の一歩手前、きっと一年で一番過ごしやすい季節。
底抜けに能天気で穏やかなある日のこと。
放課後の体育館裏に呼び出されたオレ。
恥ずかしそうに真っ赤な顔で俯く彼女……
これは……
このシチュエーションは……
あれでしょ?
あれしかないっしょ?
オレ……日下部健二(クサカベケンジ)。
13歳、中2。
只今告白タイムの真っ只中におります。
さっきから目の前で俯いてモジモジしている女の子は隣のクラスのミヤビちゃん。
雅(ミヤビ)……なんて名前がまさにピッタリな子。
今時珍しい清楚なイメージの彼女。
前から可愛いなぁって思ってたんだよなぁ……。
オレの返事はもう決まってる。
さぁ……後はキミが告るだけ……。
緩みそうになる口元に力を入れて、ポーカーフェイスを気取った。
ついにやってきたんだ、オレの春が。
最近のオレは色んな意味でついてなかった。
だけど、とうとうオレにもスポットライトを浴びる日がやって来たのだ。
そう。
……オレは元々主人公であるべき人間なのだ。