「大丈夫か?」


公園で待っていると、見るからに厳つい祐希がやってきた。


「うん。祐くんこそ、大丈夫?」


私がそう尋ねると、祐希は一瞬ハッとする。


「そっか。祐くんなんて呼んだの、久しぶりだもんね」


「なんか懐かしいな」と、私が座っているベンチに腰を下ろす。


「でも祐くんも、友達だったんでしょ?いつも一緒にいたし」


「ああ、良一はたった1人のダチだった。俺がこんなだから、皆んな寄って来ないしな」


「そんなことは…」


そこまで言いかけて、自分が1番に避けていたことを思い出した。


「無理すんなよ」


「うん、ちょっと変わったかも」


「ちょっとか?」


「…かなりかも」


恐々、本当のことを言うと、祐希はフッと笑った。


「正直でいいんじゃないか?祐美はあんま変わってないな」


「それ、成長してないってこと?」


「そうとも言う」


「ちょっとー!」


パン!と、祐希の腕を叩く。


笑いながら大袈裟に痛がる祐希は、かつての幼なじみそのものだった。


すごく不思議だ。


こうやってまた、昔のように祐希と話せるなんて。


死りとりゲームをやっていなかったら、祐希と関わることはなかっただろう。