ココアを買って。 あたしは隆弘先輩を想う。 今日は会えなかったな。 戻ろうと、来た道に向かったら、 先輩らしき人の姿が見えた。 「隆弘〜!」 先輩を呼ぶ女の人の声。 「梨華?何?」 お互い呼び捨てで。 親しそう… あたしはその場に縫い付けられたように動けず、ただ二人を見てた。 二人は大人に見えて。 誰が見てもお似合い。 改めて現実を見た気がした。