この声で、キミに「好き」と伝えたい。

だけど、豹くんがいない寂しさを紛らわせるかのように、あたしはレッスンに打ち込んだのだった。


そのときのレッスンの日々のおかげだろうか…?


出場するコンクールや大会では、すべて優勝。

世間では『天才歌姫』と言われ、騒がれるようになった。


厳しいレッスンに正直嫌になるときもあるけど、あたしが歌い続ける一番の理由――。


それは、あたしの歌声がいなくなってしまった豹くんに届きますように。