この声で、キミに「好き」と伝えたい。

……え…?


「千歌と正式に付き合うのなら、それが筋ってものでしょ?……新島豹くん」


ママは、振り向きざまに口角を上げた。


その表情に、思わずポカンとしてしまった。


「…ママ、今っ……」


そう口にしたけど、ママは先にタクシーに乗って行ってしまった。


ぼうっとその場に突っ立ったまま、小さくなるタクシーを見つめていた。


そして、そのタクシーが角を曲がって見えなくなると、あたしは豹くんの手を引っ張った。