この声で、キミに「好き」と伝えたい。

「…ちょっと、ママ!」


反論しようとしたあたしの肩を豹くんが握った。

見ると、もうなにも言わなくていいというように、首を横に振っている。


「千歌、先に帰るわよ」


納得できないママの言動に、心がかき乱される。


あたしは、なんのためにこの5年半もの間っ…。


悔しい気持ちをなんとか飲み込み、下唇を噛みしめた。

…そのとき。


「言っておくけど、ちゃんと挨拶にはきてもらうわよ」