この声で、キミに「好き」と伝えたい。

コロコロと引きずるキャリーバッグも、なんだか重たく感じる。



ママといっしょにエスカレーターを下りて、空港のエントランスまでやってきた。


ガラス張りの壁の向こう側に見えるロータリーには、何台ものタクシーやバス、送り迎えの車が停車していた。


「タクシーで帰るわよ。荷物はトランクに乗せてもらいなさい」

「…うん」


ママのあとをとぼとぼと歩きながら、タクシー乗り場に向かう。