この声で、キミに「好き」と伝えたい。

あたしたちはキスを交わした。


このときばかりは、周りに覇国のみんながいることも忘れて、甘い甘いキスをした。



『雨宮千歌、突然の棄権!』

というテロップが右上に上がったコンクールのテレビ中継で、優勝者が決まるのをホームから眺めていた。


「そういえば、千歌さん。このコンクールに優勝しなくちゃ、音大に行けないんすよね?」

「そりゃ、無理やり結婚させられるのはありえない話っすけど…」