この声で、キミに「好き」と伝えたい。

その「好き」という言葉をまだ言えていない。


あたしが披露するのは、ホールにいる人々を魅了させる美しい歌声なんかじゃない。


この声で、好きな人に、「好き」と伝えることだけだ。



「…豹くんっ!!」


あたしは息を切らして、力いっぱいホームのドアを押し開けた。


「「千歌さん…!?」」


中にいた覇国のみんなは、目を丸くしてあたしに駆け寄ってきた。