この声で、キミに「好き」と伝えたい。

ただの凡ミスなんかじゃない。


ゆっくりと口角を上げると、満面の笑みで観客席に向かってこう言ってやった。


『だれが歌うか、バーカ!』



今までに発したことがない、下品な言葉。


もちろん、観客席だってポカンとした顔であたしを見ている。


こんなことを本番のステージで言い放って、ただで済まされるわけがないのはわかっている。


だけど、なぜだか言ってスッキリした。