この声で、キミに「好き」と伝えたい。

あたしは、まるで奪い取るかのように、荒々しくスタンドからマイクを引き抜いた。


その拍子にハウリングが起こり、一瞬耳をつんざくような音がホール内に響き渡る。

その不快音に顔を歪ませる観客席。


そして、突然のあたしの行動に驚く様子も伺えた。


なぜなら、通常マイクはスタンドにセットしたままで、マイクを握って歌うことはないから。


あたしがマイクを握った理由…。