この声で、キミに「好き」と伝えたい。

雨宮千歌は、最後にどんな歌唱力を披露するのだろうという期待に満ち溢れた瞳。


スポットライト以上に、眩しい視線をその身に受ける。


ママや衛斗の両親も、この観客席のどこかであたしのことを見ていることだろう。

あたしが優勝する姿を思い浮かべながら。



あたしは一旦、深呼吸をする。


そのわずかな時間だけれど、これまでのことがまるで走馬灯のように過ぎていく。