この声で、キミに「好き」と伝えたい。

偶然にも、1年生のクラスも同じだった。

家の方向も同じだから、帰り道もいっしょ。


あたしの口ずさむ歌を、よく褒めてくれたのを覚えている。


…だけどママは、あたしと豹くんの仲をよくは思っていなかった。


「千歌、あの男の子と仲よくするのはやめなさい」


小学校の帰り道、豹くんがあたしを家まで送ってくれたあと、まるで玄関で待ち構えていたかのように立っていたママにこう言われた。