この声で、キミに「好き」と伝えたい。

いつ、デアンジェリス家に一生いたいと言った?


これまでは、ママの敷いたレールの上を歩いてきたけど…。


あたしは、好きな人を選ぶこともできないの…?


たまたま聞いてしまったからよかったものの、このままなにも知らなければ、トントン拍子に事が進んでいたことだろう。


ムーサ声楽コンクール優勝という有終の美を飾って。



そっと静かに席を立つと、控え室に戻った。