この声で、キミに「好き」と伝えたい。

去年、無様な姿を晒し、声を失くしたあたしが、また同じような時期に、重要なコンクールに出る。

その心境が気になって仕方がないのか、無数のマイクが襲いかかってくる。


なにかひと言でも話さない限り、この場から解放してくれないであろう状況だ。


そんなとき…。


「キミたち、無礼だぞ。そんなに千歌の声が聞きたいのなら、千歌が優勝したあとにでもインタビューすればいいだろう!」