この声で、キミに「好き」と伝えたい。

その淀んだ瞳の奥は、確実にあたしの後ろにいる豹くんに向けられている。


「千歌、遅くなってごめんよ。…さっ、うちへ帰ろうか」


差し伸べられた手を、あたしは取ることができなかった。


豹くんといっしょにいるところを見られたっ…。

家に帰ったら、きっと……。


「もう一度、言うよ?ボクとうちへ帰ろう」


なかなか動かないあたしにイラついているのがわかる。