この声で、キミに「好き」と伝えたい。

…あたしだって、衛斗のそのすごさはわかる。


これが、世界が認めた天才ピアニストだって。


感情移入した衛斗のピアノを弾く姿を見ていると、音楽家として惚れ惚れするし、心から尊敬する。


あたしもそんな衛斗を見習わなくちゃいけないんだろうけど、だからって簡単にそういう気分になることはできない…。


衛斗は感情移入して歌に酔いしれているけれど、我に返ればあたしを力でねじ伏せようとする横暴な男だ。