ママも、このデアンジェリス家での生活の成果を認めてくれるはず。


そうなれば、今度こそあたしと豹くんの関係を許してくれるに違いない。

豹くんを想っていたって、言われた通りにちゃんと成果を出すことができるんだって。


だから、あたしは……。


「…出るっ。ムーサ声楽コンクールの最後の1枠、…あたしにほしい」


出場の経緯はどうあれ、これはあたしに舞い込んできたチャンスだ。