この声で、キミに「好き」と伝えたい。

前みたいに歌えるようになったよって。


このコンクールは、覇国のみんなにそれを伝える場でもあったんだから、いい再スタートが切れて嬉しくないはずがない。


もしかしたら、今までの中で一番気持ちのよい優勝だったかもしれない。


なのに衛斗は、小さなコンクールというだけで鼻で笑っている。


だから、衛斗のことは好きになれない。



「そうだ、千歌。キミに渡したいものがあったんだ」