この声で、キミに「好き」と伝えたい。

「…べつに。出場者全員、相当練習を積んでいるのがよくわかったわ」

「そうかい?ボクにはキミ以外、全員雑音にしか聴こえなかったけどね」


いつもの偉そうな衛斗の発言に嫌気が差して、心を落ち着かせるために窓の外に目をやる。


「それにしても、あんな小さなコンクール如きで優勝して、ずいぶんはしゃいでいたね。カメラに愛想を振りまいて。以前のキミなら、優勝したからってもっと冷静だったと思うけど」