不思議と、自分だけは特別に聞こえてしまう。


「ありがとう」


そう言いたかったのだけれど、あたしの声が出るはずもなく…。

心の中で呟いて、小さく口だけ動かした。



「「じゃあ、いってきま〜す!」」

「おう、気をつけてな〜」


仮装した覇國のメンバーたちは、ホームに残る豹くんとユウジさんに手を振る。


仮装組は、今からハロウィンで盛り上がる街に遊びに行く。