この声で、キミに「好き」と伝えたい。

「このまま誘拐しちゃうけど、…いいよねっ?」


久しぶりに見る、豹くんのとろけそうな微笑みに、首を横に振れるわけがなかった。


どうせ家に帰ったって、なにもない。

家にあたしの居場所もない。


ゆっくりと頷くあたしの頭をヘルメット越しに撫でてくれて、豹くんはバイクを走らせた。



寂れた3階建てのビル…。

その…地下1階。


久しぶりにくる場所だ。