この声で、キミに「好き」と伝えたい。

そして、あたしのかわりにママが力を入れたのは…美歌だ。


高2で優勝できなかったあたしと違って、まだ中3の美歌は、高校生になってからこのコンクールで3連覇する可能性が残されているから。

ママは、あたしにしていたような厳しいレッスンを美歌にするようになった。


普通の人なら逃げ出したくなるような過酷なレッスン。

だけど、美歌の顔は清々しかった。


あたしを越えたかった美歌。